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■ 2007年6月
6月に入ってからはイラク行きの車が手配できずに、1週間以上待機していました。6月13日にイラクへ向かった輸送車は、国境で積荷ごといったんアンマンに戻されました。(翌日、イラク国内でモスク爆破が起こったが、それを事前に警戒して、イラク国境を越える全ての荷物が差し戻しとなったのが原因。)15日に再出発することになりました。今度はファルージャで外出禁止令が出ていたために、車はファルージャで一泊しましたが、バグダッドへ無事に入ることができました。(要冷蔵の薬品も含まれていたが、冷蔵庫つきの車両で問題はなかった。)バグダッドでの病院への配送、モスルやバスラへの車の手配などは問題なくできています。バグダッドの病院ではバグダッド市内の薬局からの医薬品購入を積極的にすすめています。アンマンからの輸送の手間やリスクを考えると、今後はバグダッドで薬品を調達する方向で進めたいと思っています。
バスラについては、昨年度からイブラヒムが同様の手順で医師の要請を受けて、現地購入を進めています。6月22日のバスラ行きの薬は、アンマンの薬局がイラクのどの病院からもリクエストが多い薬を見越して、ストックしておいてくれ、かつ、休日(金曜)にもかかわらず、イラク行きの車の情報をつかんでいてくれたため、要請からバスラ到着まで3日という迅速な対応ができ、バスラの医師からは感謝のメールが来ました。
私たちは今、危機的な状況にあります。保健省からの供給は今年の初めの4か月は5%、全体で必要な薬の62%がNGOから来ています。保健省による、化学療法やその他必要な薬の供給システムは、完全に崩壊しています。
病院が崩壊してスタッフが去ってしまい、他のセンターでは患者を受け入れることを渋るようになりました。そのため、患者は苦しんでいます。そして、私たち子ども福祉教育病院の患者数は増加しています。金のある人々はイラクの外に子どもを治療に連れて行くので、残った患者というのは、ちょっとした薬や食べ物さえも子どもに与えることができないような貧しい人たちなのです。
もし、可能ならば、危機的な状況に置かれている私たちの患者のために支援を増やしていただけないでしょうか? 皆さんの親切な支援に感謝しています。
Dr.M
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以下6月の支援実績です。
| 子ども福祉教育病院(バグダッド) |
$8,385.08 |
| セントラル小児教育病院(バグダッド) |
$6,317.95 |
イブン・アシール教育病院(モスル) |
$6,025.60 |
| バスラ産科小児科病院 |
$7,393.94 |
| 支援総額 |
$28,122.57 |
JIM-NETの今年度の予算では、毎月の支援額は300万〜350万円程度です。現在のイラクの状況を考えると、イラク保健省が来年までに機能するようになるとは思えません。したがって今年度はもちろん、来年度(08年)も継続して現在の支援規模を維持していかなければならない可能性が高いと考えざるを得ません。しかしながらイラクへの関心は低くなる一方で、私たちも果たしてどこまで続けられるか不安なので、製薬メーカーから直接医薬品を提供していただいたり、新たなキャンペーンを考えたりする必要があります。
イラク政府をきちんと支援するのは、日本政府をはじめとする国際社会の役割です。日本政府による復興支援も、いま最も 優先順位の高い保健医療の分野で実績を上げてほしいところですが、残念ながら、15億ドルの無償支援はすべて終わっており、JBICが35億ドルの円借款の支援を始めています。円借款はいわば借金であり、長期的な設備投資がほとんどで、薬などの緊急支援とはまったく無縁のものです。また、現在のイラク政府は、お金を返せるような状況にないので、有償の病院の設備改善もまったく進んでいません。今年2月に1億ドルの追加無償支援が決定されましたが、ODA予算も厳しく、その後の具体的な予定は無いと言われています。JIM-NETをはじめとするNGOによる支援が、イラクの病院への医薬品供給のかなりのパーセンテージを占める状況が続きそうです。
引き続き、皆様からのご支援をお願いします。
■募金先 郵便振替口座:00540-2-94945 口座名:日本イラク医療ネット
写真(上から):イラク国境を越えるトラック
イラク国境ゲート
ゲートのすぐ隣にできた難民キャンプを見張る米兵
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