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サブリーンは異常なし


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頭痛を訴えて緊急検査を行ったサブリーン。ガンの再発が心配されていたが、今日ようやく検査の結果が出て、幸いにも再発ははないということがわかった。ずっと心配していたイブラヒム先生もほっと胸を撫でおろした。
「アルハムドゥリッラーヒ! (神に讃えあれ!) サブリーンはとっても元気になったよ。」
現在もサブリーンはイブラヒム先生の家で暮らしている。病院から退院した後、サブリーンは自分の家に帰ることを拒んだのだ。
「いや! 自分の家に帰るのは嫌なの。イブラヒム先生とファーティマと一緒にいたい!」
サブリーンがこのように拒んだのには、複雑な家庭の事情があるようだ。サブリーンはバスラのズベイル地区にある、住所もないような貧しい地区に住んでいる。彼女の実のお父さんは彼女が1歳半の時に亡くなった。母親はその後再婚したのだが、新しい父親はサブリーンにあまり関心を払ってくれないようだ。さらに母親も最近は足が悪く、病気がちである。だれもサブリーンの面倒を見てやることができない。彼女は孤独な生活を送っていた。
「家ではいつも1人ぼっちだから嫌なの…。」
イブラヒム先生は彼女を家に連れて帰り、しばらく面倒をみてやることにした。そこではサブリーンはとても幸せそうだ。大の仲良しのファーティマとずっと遊んだり、絵を描いたり、、ファーティマの髪を櫛でとかしてやったりしている。
「ファーティマは髪がごわごわだから力が要るわ!」
現在はイブラヒム先生や彼の兄弟達がサブリーンに洋服を買ってあげたり、食事を作ったりしているという。イブラヒム先生の一家は賑やかになっている。イブラヒム先生が院内学級で教えているときにはサブリーンも一緒に勉強している。
実は彼女は、小学校にも行っていなかったのだ。
(写真上から、体調の不調を訴えるサブリーン、病院に向かうサブリーン、ベッドの足りない病院で床の上に直に敷かれたマットの上に横になるサブリーン、サブリーンのレントゲン写真、ファーティマの髪を梳かすサブリーン)
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彼らが生活するバスラは良いとは言えない状況が続いている。3日前から病院に水が来なくなった。これまでにも8回、緊急給水活動をおこなったが、再び電力不足によって水の供給が停止してしまった。イブラヒム先生は今回も32000リットルの水を給水車で病院に運んだ。院長先生によると「給水活動があるおかげで、病院はなんとか機能を維持できています。多くの子どもの命が救われました。ありがとうございます。」としきりに感謝していたそうだ。
3月末に起こったバスラでの武装衝突以来、状況は悪いままだ。特に電気、水の供給が安定しない。昨日、と今日と電気は全く供給されておらず、夜になると病院はろうそくをつかっているということだ。病院に発電機はあるものの、それだけでは間に合わない。そして安定しない電圧のためか、発電機は焼ききれてしまったそうだ。病院は再びその機能を維持することができなくなっている。バスラの人々は限界だ。政府に対する怒りがふつふつと湧き上がっている。いつになったら通常の生活がおくれるようになるのだろうか…。
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