● 4月11日:クウェート-イラク国境で
今日(4月11日)は、サフワン地区へ飲料水を送り出す日です。国境は開き、イラク人のビザの発給も再開したとの話をHOC(Humanitarian
Operetion center )から聞いたので、国境の様子を、アブダリまで視察に行きました。
クウェートからバスラに向かう道は死のハイウェイといわれ、1991年の湾岸戦争では、敗走するイラク軍に対して、アメリカ軍の容赦のない攻撃が加えられ大量の劣化ウラン弾が使用されたところです。
湾岸戦争はハリウッド映画にも取り上げられ、『戦火の勇気』『スリーキングス』最近では『ジャーヘッド』といった作品があります。映画のシーンを思い浮かべながらクルマをとばしていると、いきなりパトカーが行く手を遮りました。
警官が石を持ってスタッフ加藤に近づいてきます。砂漠の中で凍りつくような瞬間です。
万事休すかと思った瞬間、警官が猛スピードで駆け出しました。
加藤を通り過ぎて警官が向かった先は??

国境に着いてみると、多くのトラックが検問所を前に待っています。中には先週の日曜日から待っているものあるそうです。少しずつしか入れてもらえないとのことで、とにかく援助物資が無事に、そして早くイラクに届くことを祈るのみです。
国境すぐそばのサービスエリアには、なんとイラクからやってきた家族もいました。そこで彼らにイラクの様子について尋ねてみました。
「問題ばかりだよ。人が殺しあう。政府は無実のイスラーム教徒を捕まえてきては、こいつはテロリストだって決めつける。安全なんてないよ。安心して眠ることなんてできないんだ。」
一緒にクルマに乗っていた女の子(ヌーラ5歳)は口についたヨーグルトを手で拭いながら、
「すごく怖かったよ。弟がけがしたの。わたしはお母さんと一緒にずっと隠れてた。」
ヌーラの母親によると、
「家が迫撃砲の標的になり割れたガラスなどが降りかかってきました。下の弟(アッバース)がそのとき頭や腕に切り傷をおいました。これからクウェートの病院に連れて行きます。」

このあたり一帯は91年の湾岸戦争時に激しい空爆が行われた地域で、またイラク軍によって破壊された建物もそのままの状態で放置されています。戦争が勃発する以前は多くのお店や人で賑わいを見せていたそうですが、現在は見る影もありません。
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