サブリーンのがんが再発し、手術を受けることになっていました。しかし、このところ、なかなかイブラヒム(JIM-NET現地スタッフ)と電話がつながらず、心配していたところ、右目の腫瘍を摘出して、4月30日、無事に退院したとのメールが届きました。
ほぼ一か月の入院でしたが、サブリーンの母も、小さい子どもの面倒をみるのに忙しく病院には、ほとんど来られませんでした。結局、イブラヒムが付きっきりで面倒をみることになりました。
悪いことにバスラでは、15日間も水道が断水していて、他の町から給水車が来たりしていましたが、配給される水は水質が悪く飲めません。そこで、一本50円位するペットボトル入りの水を買わなければなりません。イブラヒムはサブリーンにきれいな水を飲ませようとペットボトルを毎日届けました。
そして、イブラヒムは、母親などに頼んでご飯を作って持っていったりしました。病院のご飯はあまりよくないようです。外のレストランに買いに行くのも危険だといいます。
イブラヒムは、「今までは、イブラヒムおじさんだったのが、イブラヒム父さんと呼ばれているんだ」と電話で苦笑い(?)していました。イブラヒム親父のほうが適訳(適役?)かもしれませんね。
サブリーンの実の父親は、サダム・フセイン政権下で徴兵を拒否したため、逮捕され殺害されてしまいました。彼女が1歳の時でした。その後お母さんが再婚したので、サブリーンには新しいお父さんができましたが、それほど長く一緒にいたわけではなく、イブラヒムのほうがお父さんらしいのか、イブライムが父さんだったらいいなと思っているようです。
イブラヒムは、JIM-NETのお金とポケットマネーを合わせて、サブリーンのために冷蔵庫を買ってあげました。
「サブリーンはともかく冷たい水を欲しがるし、アイスを食べたいって言う。バスラはとても暑いんだ。」
サブリーンは、久しぶりに家に帰れたのでとってもうれしそうでした。しかし、がんが再発した場合は、直る確率はとても低くなってしまいます。主治医の話では、ここ数か月が勝負だそうです。
バスラの治安はどんどん悪くなっているようです。バスラの知事の人気は芳しくありません。彼はファディーラ党の人間ですが、住民の多くは、ムクタダ・サドルを支持しており、イラク軍、英軍と、ムクタダ派の民兵(マハディ軍)が激しく衝突しており、特に夜は、カチューシャ砲(小型のロケット砲)の音が頻繁に聞こえるようです。