バグダードの三姉妹、
トートバッグつくりに大忙し
まもなく、2007年も終わろうとしています。
しかし、アンマンでは、バレンタインデー用チョコを入れるトートバッグ作りで大忙し。これが終わらないと、年は越せません!!
バグダード、アーザミーヤ地区からヨルダンに治療のためにやってきた3姉妹、エラワー(32) 、ワラー(31)、ワラカー(30)は原因不明の麻痺に冒されています。彼女達によれば、91年の湾岸戦争において使用された兵器によるものではないか、またはバグダードで行われた激しい空爆による精神的ショックから病気になったのではないか、というのですが、ヨルダンでの病院による検査の甲斐も空しく原因は依然としてわからないままです。
長女と次女は湾岸戦争後に麻痺が始まりました。三女はその後2004年に発症しています。ヨルダンには治療のために出てきたのですが、治療費を充分に持たない彼女達は、リハビリの方法を教わっただけ…。その後はなんの検査も治療もできずにいます。3人とも発病の時期こそ違えど同じような経過で現在に至っています。発症時は脚が少しずつ重くなり、歩行が困難に。そして指先がいうことを聞かなくなり、現在はうまく呂律がまわりません。さらに病気は現在もゆっくりと進行を続けています。
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日々の生活において彼女達には車イスが欠かせません。自力で立つことも困難な状態だからです。そんな彼女達を母親(55)が一人で支えています。父親は既に亡くなってしまいました。もう一人いた頼るべき兄もエジプトに行ったまま行方不明です。母親が一人で踏ん張って3人の娘の面倒を見ているのです。生活費を稼ぐために、様々な手芸品を制作し、それらを売って暮らしています。イラクの国土をかたどったキーホルダーや、手作りのビーズアクセサリー、また冬の季節は香りつきのキャンドルやニットの靴下などなど…。
母親は、自分が娘たちを養えないようになってから、娘達が自立して生きていけるようにと、自分の手芸の技術を娘達に教え、訓練しています。
外に出ることができず、また室内でもほとんど動けない彼女達にとって、商品を作ることは生活の糧でもあり、また楽しみでもあるのです。そんな彼女達にJIM-NETから仕事をお願いしました。バレンタインチョコの袋製作です。スタッフの西村陽子の仕事をこの家族にも分担してもらい袋縫いやひも通しなどの仕事を引き受けてもらいました。さすがに普段から手芸で身を立てているだけあって、縫い目は美しく、仕事も正確だと、品質管理に厳しい西村からもお褒めの言葉がありました。
以前は母親が商品を町まで持って行って売っていたこともあったのですが、娘達の病が進行し、自分たちだけで水を飲むことすらできなくなったため、家で商品を売っています。冬の季節はほとんど商品が売れないのですが、あるヨルダン人の会社経営者が時々彼女達を訪れては商品を買っていきます。それ以外は商品の買い手がなく、商品製作数も落ち込んでいたところだったと母親は語りました。
母親は素早い手つきでサクサクと縫っていき、娘達はゆっくりと袋の持ち手を通していきます。布と針を持った途端、真剣な顔つきに変わる母親と、わいわい喋りながら作業する娘達の様子は対照的ですが、病気であろうと、父親がいなかろうと自分達で生きていくんだという女性の強さをこの家族に感じました。
写真、上から、 お母さんとエラワー、イラク通が泣いて喜びそうなペンダント、ワラカー(彼女は、ハートのクッションを作っている。これは、JIM-NETのバレンタインキャンペーンでも使えそう。写真をクリックすると、クッションの画像が表示されます。)、袋作りを手伝うエラワー、お母さん(3人姉妹を一人で面倒みるまさに肝っ玉母さん)
加藤
丈典 (JIM-NET)
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