アンマンのバレンタイン その1 前夜
ヨルダン人にインタビュー
ヨウコ:「ヨルダンではバレンタインにどんなことをしますか?」
ヨルダン人男性:「愛し合っているもの同士が贈り物をし合って愛を確かめあう。赤い花とか香水とかが多いかな。それで、二人して赤い服を着て歩き回ったりして、愛し合ってるってことをまわりに見せびらかすんだよね。バレンタインは既に"カップルとなっている"人たちのための日です。日本のやり方の方が、そこから新しい愛が芽生えるかもしれないからいいよねー。でも、誰からもチョコをもらえない男はどうなるの?惨めじゃない?」
ヨウコ:「ですから、そのために"義理チョコ"というものがあり、人間関係に支障をきたさないように配慮しています。」
ある化粧品店にて
店主:「すみませんね。その香水は今、ないんですよ。取り寄せますから、2、3日後に来てください。」
女性客:「え、そんな。明日中にラッピングしなきゃいけないんだから。」
店主:「ああ、バレンタインの贈り物ね。じゃあ、明日中に何とかしましょう。」
ショッピング街にて アンマンで働くイラク人の若者へのインタビュー
ヨウコ:「バレンタインにはどんなことをしますか?」
若者1 (未婚):「バレンタイン?キリスト教関係の何か?」
若者2(既婚):「キリスト教のだれかの誕生日でしょ?」
若者3(未婚):「イスラム教で言ったらムハンマドのような人の誕生日でしょ。アル・エイド・ミラード。」
ヨウコ:「ああ、それはクリスマスです…(日本ではバレンタインに女性が男性にチョコレートを送って…云々の説明をする。)」
若者1:「日本では結婚する前からだれかを好きになることがあるの?結婚してから愛情を築きあげるものじゃないの?」(アラブでは自由恋愛よりはお見合いのような形で相手を見つけることが多い)
若者2:「日本人はシャイなんだね。アラブ人は好きな人にはいつだってどこでだって好きって言っちゃうよ。俺なんか妻一人いるけど、ほかに好きな女性が4人いるんだ。まあ、上限が4人だから困っちゃうんだけど、俺の親父は妻が3人いるから、俺も最低限3人はほしいと思ってる。日本では妻は一人だけ?
それって気の毒だよね…。」
話はどんどん違う方向に…
若者3:「それで結局バレンタインって何すればいいの?」
ヨウコ:「日本流だと男性はドキドキしながら待つだけですね。」
アンマン滞在のイラク人の家庭にて
父親:「うちの子どもたちがバレンタインやりたいっていうんだけど、何をすればいいわけ?プレゼントの交換?
何しろ、イラクからヨルダンに出てきて、今年初めてテレビでバレンタインっていうものを知ったもんだから…」
アンマンのダウンタウンやジャバル・フセインのショッピングエリアなどを歩いてみました。何軒かの店や路上の物売りがバレンタイン・グッズと思われるものを並べ、バレンタイン商戦を繰り広げていましたが、あまりにも少数派です。チョコレートはただのチョコレートでしかなく、もっぱら、白い犬や熊のぬいぐるみが赤いハートのクッションを抱きかかえているもの、グラス入りの赤いキャンドル、赤いバラなどの造花の花束、アクセサリーや香水がバレンタイン用のプレゼントのようです。それと、「よくそんなものを店頭のマネキンに着せておけるねー!」と感心するほど、大胆なカットの真っ赤なランジェリー…それを吟味する女性たち…。バレンタインを間近にひかえたヨルダン・アンマンの光景です。
西村 陽子 (アラブの子どもとなかよくする会)
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