フセイン政権崩壊から4年目
〜JIM-NETの新しいロゴマーク〜 |
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このたび、JIM-NETは、ロゴマークを右の新しいデザインのもの(Jだけが大きいものとJIMが大きいものの2種類)に変更することになりました。
旧ロゴマークにも使用してきた看護師の絵は、JIM-NETのキャラクターで「JIM子(じむこ)」といって、イラクの子どもが描いたものです。この4月9日でサダム・フセイン政権の崩壊からちょうど4年になりますが、フセイン政権崩壊とも関係の深いJIM子との出会いをご紹介します。
アメリカのイラク攻撃が、現実味を帯びてくる中、当時私は、JVCの中東事業代表として戦争反対を訴えるためにイラク入りし、情報を収集していました。
2002年10月15日、サダム・フセイン大統領の信任投票が行われました。当時子どもたちは、「われらが偉大なリーダーにYes」という標語を掲げ「選挙に行こう!」という絵を描いていました。子どもたちは偉大なリーダーをたたえる歌を歌っていました。歌のうまい子は大人になるとサダムをたたえる宮廷歌手となり、絵の上手な子は大人になるとサダムを描く画家になります。すべてがサダムのための文化だったのです。この絵はバグダッドの「シンドバッド子どもクラブ」に貼ってあった絵。兵隊さんも看護師もみんなサダムに信任をというわけでした。結果は得票率100%の信任投票でサダム・フセインは大統領として信任されました。
しかし、戦争を避けることはできず、2003年4月9日、サダム政権は崩壊しました。サダム政権が崩壊すると、大人たちは、手のひらを返したようにサダム批判を始めました。シンドバッド子どもクラブはダワ党が占拠して、壁に貼ってあった絵は、引っ剥がされ、燃やされました。
子どもたちは大人の変わりように戸惑いを覚えました。
サダム・フセインは、良くも悪くもイラクの歴史です。子どもたちは、一生懸命受け入れられようとサダムの絵を描いたのに、否定され燃やされてしまいました。
JIM-NETのロゴマークには、看護師の絵(下 絵をクリックすると拡大画像が表示されます。)を使うことにしました。子どもの描いた看護師の絵はとても素敵です。しかし、手に持っているのは、サダムに「賛成」と描かれた票です。
たとえ子どもの絵であっても政治的に意図されたものを、JIM-NETのロゴマークとして使うことには、最初躊躇しました。しかし、子どもたちの気持ちを考えたら、この看護師の絵の意味は歴史的にも、重要だと思えてきたのです。
当時は、強制的にサダムの信任に賛成票を入れざるを得なかったイラクの人々ですが、今は自由があります。「YES」の票はサダムではなく、イラクの未来に向けられなければなりません。Yes,
we can! 私たちにはできるのです。戦争をやめることも、そして子どもたちの命を助けることも…。
抑圧されたサダムの時代を生き抜き、そして、サダムを支持したことで焼かれてしまった看護師JIM子の持つYESという投票用紙は、平和に向けられています。
サダム・フセイン政権が崩壊して新しい時代が始まったイラク。昨年の暮にはサダム・フセインが処刑されました。しかし残念ながら、いまだにイラクには平和が来ません。JIM-NETでは、改めて平和の思いをこめてロゴマークをリニューアルいたしました。これからもJIM子をよろしくごひいきください。
2007年4月9日
佐藤真紀 (JIM-NET事務局長)
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