現地支援レポート

2012/01/23

【イラクニュースダイジェスト】米軍の廃棄物を巡る問題

米軍の廃棄物を巡る問題
 文字が生まれ、そして聖典の民の始祖であるアブラハムが生まれたナシリア市の西。さら正確にいうとズィ・カール県の中心から18キロ離れた地点のウル遺跡のすぐ近くにイラク南部では最大となる米軍基地[タリール空軍基地/イマーム・アリー基地]があった。かつてこの基地では米軍と雇用契約を結んだ多くのズィ・カールの市民が働いており、このような基地労働者の中にはひと山当てることもできた者もいれば、とんでもない不幸を被ってしまった者いた。  ズィ・カール県治安委員会のメンバーであるサッジャード・アサディーによると「この米軍基地にあった物資、いわゆる軍事廃棄物は戦闘部隊の撤退と共に基地から持ち帰られることになっていたのだが、実はこのような廃棄物が現地のリサイクルショップで売られたり、イラク市民を狙うテロ行為に使用されたりしていた。」という。また彼によれば「現在はこの問題に特化した専門委員会が米軍基地から持ち出されたりした物資や、またローカールマーケットで売られている商品の監視を行っている。監視の目的はこのように横流しされた車などの物資が市民を狙うテロ行為に使用されるケースがあったり、中には放射性物質を含む廃棄物も存在していた可能性もあるためだ。そこで基地から持ち出された物資の行方や横流しの状況をきちんと把握する必要がある。これまで委員会側から米軍に対し基地内にあった物資の情報を十分に開示するように要請してきたが、結局米軍側からは何の応答もないまま彼らはイラクから撤退してしまった。」米軍との雇用契約結んでいた者達によると、キャンプ内から持ち出されたものはローカルマーケットで安い値段で売られたり、また一部の物資はイラク政府の職員などに贈答されていたということだ。
 米軍基地で通訳として働いていたアフマドによると「撤退を間近に控えた時期、多くの車や数々の物資が基地から持ち出され政府関係者に達などに売られていた。このような横流しを専門にやって一山当てたものも存在する。中には基地内にあったリビングそっくりそのまま売って30000ドル以上儲けた者もいた。しかしこれはほんの一例なに過ぎない。こうした廃棄物をわざわざクウェートや本国にある基地に運んだら余計にコストがかかるため米軍自身もこれを売り払っていた。」
 こうした儲け話の一方で、米軍基地で働いていたことにより不幸を被ってしまった例も多々ある。とある基地労働者の話では「中には米軍と働いたことで、酷い目に遭った者もたくさんいる。あるものは反米武装勢力から脅迫されて国外脱出を余儀なくされたり、あるものは殺されてしまった。しかし米軍と契約して働いていた者の多くは他の国籍を所有している者達が多かった。そういう者たちにしてみればここで稼いで、自分の国へ帰っていったというだけの話だ。」イラクの治安関連機関によるとテロ行為に使用されるような運輸省に登録されていないような車などは米軍基地から持ち出されたものである可能性があるため、米軍基地内にあった物資の使用は禁じられているということだ。
http://www.almowatennews.com/news_view_33937.html
翻訳:加藤丈典

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